Logical thinking

プログラミングで育む論理的思考力

子どもがプログラミングを学ぶのに役立つ!TEFCAS(テフカス)の法則とは

前回の記事で、子どもがプログラミングを始めた時は「トライ&エラーを繰り返すことで上達する」ということを伝えてあげて欲しいというお話しをしましたが、今回は、この失敗と成功を繰り返す時の手順について、とても役に立つ考え方があるのでご紹介したいと思います。

TEFCAS(テフカス)の法則マインドマップ
TEFCAS(テフカス)の法則マインドマップ

ビジネスシーンでよく利用される「PDCAサイクル」はご存知の方も多いかと思いますが、Plan(計画)して、Do(実行)し、問題点や効果的であったことを Check(チェック)して Action(改善)することを繰り返すという考え方ですね。今回、ご紹介する「TEFCAS(テフカス)」も、成功までの道のりを示す考え方の事ですが、PDCAに比べもう少し細分化されます。

TEFCAS(テフカス)とは

TEFCAS(テフカス)は、以前に私がマインドマップの公式ライセンスを取得する際に教えてもらった考え方で、マインドマップの開発者であるトニー・ブザン氏によって提唱されました。

T(Trial)・・・まずは試してみる(試行)
E(Event)・・・そして実行してみる
F(FeedBack)・・・何かしらのフィードバックを得て
C(Check)・・・観察したり、確認したり、点検したりして
A(Adjust)・・・修正などを行い、調整することを繰り返して
S(Success)・・・成功にたどり着く

という意味があります。この考え方は、子どもがプログラミングをする際にも、とても有効的だと思うのです。子どもは、試行錯誤をして失敗して学び、小さな成功体験を繰り返すことで成長します。これはプログラミングに限らずですが、周りの大人は、いかに子ども達から 試行や経験することを奪い取らない かが大切なのだろうと、育児を通じて常々考えさせられます。

いきなり思うようにプログラムを動かすことは出来ませんが、子ども達は本来自分で学ぶ力を持っています。横でプログラミングをサポートしていると、思わず答えを言ってしまいそうになりますが、そこはぐっと堪えて、気長に子ども達の成長を見守っていきたいですね。

折角なので、ここで Scratch(スクラッチ)を作った MIT研究グループのミッチェル・レズニック教授が提唱している「Creative Learning Spiral(クリエイティブ・ラーニング・スパイラル)」という考え方についても、ご紹介したいと思います。

Creative Learning Spiral(クリエイティブ・ラーニング・スパイラル)とは

Creative Learning Spiral(クリエイティブ・ラーニング・スパイラル)は、

Imagine・・・何をしたいか、何を作りたいのか想像する
Create・・・想像したアイデアを元に作品を作る
Play・・・作った作品で遊ぶ
Share・・・アイデアや作品を共有する
Reflect・・・これまでの経験を振り返ってまとめる

を繰り返す過程の中で、クリエイティブな考え方が身についていくと言われています。

Creative Learning Spiral(クリエイティブ・ラーニング・スパイラル)
出典元:http://web.media.mit.edu/~mres/papers/CC2007-handout.pdf

なんとなく TEFCAS(テフカス)と共通している部分もありますが、私はこの「Share(シェア、共有)する」という考え方がとても好きです。子どもは大人と違い素直ですから、自分が学んだことを 周囲に惜しみなくShare(シェア、共有)してくれます。共有することで、知識も定着するのだと思うのです。TEFCAS(テフカス)の S は Success に加えて、Share の S も付け加えたいぐらいですね!

では、皆さまも、是非 TEFCAS(テフカス)を参考に子ども達とプログラミングを楽しんでくださいね。次回もどうぞお楽しみに!